本場で研修してきた。

西洋文化に追いつくべく、明治新政府が推進した「文明開化」の象徴といえば、牛肉食の解禁。

明治5年1月24日には時の天皇も牛肉を食し、仮名垣魯文の安愚楽鍋にもあるように牛鍋がたいそうもてはやされた。

あぐらなべ
「牛鍋食わぬは開化不進奴」


だが、当時の牛鍋は牛のぶつ切り肉の味噌煮込みだった。これを現在のすき焼き肉のような薄切り肉として砂糖と醤油で味付けし、"すき焼き"の原型を作ったと言われているのが、三重県松阪市にある明治11年創業の「和田金」初代店主なのだ。


つまり日本人のソウルフード"すき焼き"の元祖が「和田金」ということになる。

肉好きの私はすき焼きも幼少時代から大好物で、思い返せば誕生日ディナーが必ずすき焼きだったほどである。

私たちは部活動に勤しむ中でこの「和田金」というお店の存在を知り、数年前からずっと訪問する機会をうかがっていた。
そしてついに今回、思い切って和牛の本場である松阪に乗り込み、「和田金」で部活を決行することにしたのである。


しかし、割と辺鄙なところにある松阪。そう滅多に行ける場所ではない。今回は部活動だし、歴史ある松阪と松阪牛を堪能し尽くすべく"欲張り2本立て"プランを計画した。
初日に「和田金」、そして二日目に「牛銀」である。
「牛銀」も明治35年創業の老舗で超有名な松阪牛専門店だ。今回は元祖「和田金」ですき焼きを、「牛銀」ではこのお店オリジナルの食べ方である"汐ちり"を頂くことにした。


初日は名張で登り、まだまだ登りたいのに後ろ髪引かれながら(部活って辛い!)15時に岩場を出発。
ホテルでちゃんとした服に着替えて出陣した。部活開始!

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今回は寿き焼の松コースと網焼き厳選ランプコースというお店の最高ランクを堪能する。老舗旅館に泊まりに来たかと錯覚するような8畳ほどの立派な和室に通された。ここで仲居さんに全てを委ね、ゆったりとお食事をいただくわけである。

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肉に集中するため、ビールだと飲み過ぎそうなのでシャンパンで乾杯。
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冷製、肉吸い、前菜3種と楽しんでいると、卓上の囲炉裏に赤々と焼けた炭が積み上げられた。
2mくらい離れたところからも熱を感じるほど強力な遠赤外線を放つ良質な炭。
火箸で炭をひとつひとつ丁寧に移していくその手付きに見とれてしまう。

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そして早速メインが登場。

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松阪牛ランプ肉。
和田金は和田金ファームという自家農場で育った牛さんのみを使っているので、このお肉はまさにここでしか味わえない。
結構な大きさがあって1枚100g以上はあるように見える。松阪牛をこのボリュームで、というのは都内の高級店でも余り見られない贅沢な光景で、本場ならでは。
もちろんレアでお願いする。

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たまり醤油にしっかりとつけて焼くのが和田金流。


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網にのせる前から溶け出していた融点の低い脂がたちまち溢れ出してうるうるに。


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部屋中が甘い"和牛香"に包まれ、仲居さんとの会話も弾む。老舗で松阪牛を守り続ける彼女たちの話す言葉には重みと趣があり心に響くものがある。


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都内の鉄板焼きなどでよくあるパターンだと、焼いた塊肉はこの後一口大にカットしてからサーブされる。しかし仲居さんは焼けたお肉をそのままお皿にポンとのせ、「お箸で切れるのでそのままどうぞ」と宣った!

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もちろん、まずはそのままかぶりつく。するとほとんど噛まないうちに切れてしまった。肉の繊維が柔らか過ぎてほどけてしまう。
脂も肉の味も非常に上品な上、すぐに消えてしまうのでしっかりと味わう必要がある。
明らかに都内で「松阪牛」として出回っているお肉とは質が違う。


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そろそろワインを追加して・・・


お次はついにすき焼きの登場!
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見よ、この美しすぎるサシ!!


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牛脂をひいたお鍋にまず肉のみが投入され、たまり醤油と砂糖で甘く味付けしていく。


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たちまちくつくつと踊るお肉。そしてお肉の色が変わってきた。たまらない和牛香!!鼻腔を拡げて吸い込みまくる。


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良い加減で仲居さんがお肉を引き上げ、「どうぞ」と穏やかに器へ投入。


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これに卵にたっぷりとからめていただくわけです!


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これが本場のすき焼きだー!


お肉にかぶりつくや否や、とろけ出す牛脂。写真だけ見ているといかにもこってりとした感じを想像されるだろうが、和田金さん選りすぐりの松阪牛は、ひと噛みふた噛みでさらりと消えてしまい、全くあとに残らない。最初の一瞬こそそのジューシーさを味わえるものの、それは刹那。あとに残るのはただただ肉の旨味だけ・・。
こってり肉はちょっと苦手、高級なお肉は脂がすご過ぎて辛い、と思っている方にはぜひ"本物"を味わってみていただきたい!


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お肉が終わったお鍋に、続いてお野菜投入。お肉の旨みがたっぷり染み込んで野菜もより一層美味しくなる。またスープは、白だしベースのシンプルな味付けで、肉の旨味と野菜から出た水で非常に優しいお味になっている。


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すっかり胸いっぱいになったところで、網を利用して焼き餅が供された。お肉の香りから一転、香ばしい匂いに顔がほころぶ。


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すき焼きを食べて残った卵は旨味の塊なので、お米をもらってTKGにした。この時点で大食いの私たちも腹5分目を超えてきた。


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しかし最後に、オプションで頼んだ"肉ひつまぶし"が登場。なんとも贅沢な部活動!


初めはそのままで、お次に薬味を入れて味を変え、
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最後はお茶漬けにしていただく。
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味もサービスも大満足。"美味しい食事"とは、やはり"楽しいひと時"なのだと実感した。"松阪牛を楽しむ"場をトータルコーディネートしてくれるという超一流のサービスを体験できた。そこに本場ならではの趣、歴史が感じられて、より一層、いつもの部活にはない奥深さがあった。はるばる松阪まできて、本当に良かった。


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翌日は朝ランでカロリー消費したあと、日帰り温泉で部活着(ジャージではない)に換装。午前11時、牛銀本店へ乗り込んだ。

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お昼の開店前からお店の前には人だかりが。牛銀本店の横には「洋食屋牛銀」という別の店舗もあって、順番待ちのお客さんで賑わっていた。ちなみにお店の初代が「銀蔵さん」という名前だったから「牛銀」なのだそうだ。


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豪華絢爛な和田金とは違って、非常に歴史を感じる木造建築。靴を脱いで上がり、仲居さんについて2階一番奥の4畳半の個室へ通される。廊下がぎしぎしいう感じが非常に昭和っぽい。否、明治なのだが。


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今回も、このお店の最高ランクをということで汐ちりの「寿」コースを予約していた。「本日は"寿のお肉"をご用意できますので」、と仲居さん。予約していたとしても"寿のお肉"は常にあるわけではないようだ。


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というわけで、個体識別番号付きの正真正銘、「特産」松阪牛で汐ちりがスタート。

※部活めも:「特産松阪牛」とは・・
松阪牛の中でも、兵庫県但馬・淡路産の子牛を定められた方法で900日以上肥育するなど、厳しい条件を全てクリアした松阪牛のトップブランド。A5やA4などと言った日本食肉格付け協会の等級表示はない。通常より10ヶ月も長く肥育する必要があるためリスクとコストが大きく、熟練の肥育農家でしか育てることができない。松阪牛全体の約4%しか存在せず、「生きたまま熟成」させるという意味から"究極のエイジングビーフ"と言われている。
(重要。テストに出ます)

汐ちりは牛銀オリジナルのメニュー。
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和田金がたまり醤油なのに対し、汐ちりは白しょうゆと昆布だし、こしょうでシンプルに味付けする。

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味付けがシンプルなので肉の旨味がダイレクトに味わえる。
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汐ちりが気に入って、これ目当てで来るリピーターも多いのだとか。塩気とこしょうのアクセントも相まって、より肉肉しさが強調されている。

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焼肉に近い食べ方と言ったらわかりやすいだろうか。個人的にはすき焼きよりもこちらの方が肉を食べている感が強くて好きだ。

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この絶品肉がもう1枚ずつ頂けて、合間に旨味をたっぷり吸ったお野菜で癒される。ご飯とお味噌汁はおかわり自由だ。

お肉の提供が終わり、一旦お部屋は私たちだけになる。
「はあー、幸せだね」と座椅子にもたれかかって放心する私たち。

スープも完飲し、最後に鍋に残った透き通る牛脂を眺めながら
「牛脂までなくなってたら仲居さん驚くかな」、とペコマ。
ペコマは常人離れした食い意地の持ち主なので、以前牛脂を食べて嘔吐した経験もある。戻ってきた仲居さんにそんな冗談話をしたところ、
「あら、これは食べられるんですよ、是非!」
と言って仲居さん、真顔で私たちに牛脂を勧めてき賜うた(笑)。

逆に度肝を抜かれつつ、口に入れてみると、えっ!!?
牛脂はほんの刹那に跡形もなく消えて言った。
なんと儚い。言葉もなかった。驚愕体験だった。

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「個体識別番号とともに」


現在、和牛の価格は高騰しているという。

それは和牛の生育が難しくコストがかかるなどの理由や生産者の高齢化などで農家が減少し、子牛の数が減っているからだそうだ。
和牛を育てるということはまさに職人技なのである。
そして国内の子牛、ひいては和牛の価格高騰により国内市場が縮小し、さらに価格が上がるという悪循環が起こっている。一部には市場を海外に拡大するという動きも出てきており、貴重な和牛の入手が今後さらに困難になる可能性もある。

松阪牛全体における特産松阪牛の比率も年々減少しているそうで、「特産」は高すぎて本場以外ではほぼ出回っていないそうだ。
昨年、「ふるさと納税」で松阪市に寄付をし、返礼品で松阪牛をいただいたのだが、正直脂っこくて、私とペコマが胃もたれして箸が止まるほどだった。今回食べたとろける松阪牛とは明らかに別物だったと思う。

和牛は日本が誇る芸術品であり、私たち日本人が守るべき財産だと思う。
肉好きの私はそう思う。
今回、部活動で本場を訪れてその気持ちがさらに強くなった。
いい部活ができて本当に良かった。松阪さん、ありがとう!


というわけで、部活史上最高にハイコストな二日間だったが、一応名目は「入籍7年記念旅行」ということで免責なのだ。
結論:もっともっと和牛を食べよう!


最後に。
牛銀の仲居さんの自信に満ちた名言

「本当にいい牛からとれる牛脂しか食べられないんです」

遠いけどリピ必至だ!
テーマ : 肉料理
ジャンル : グルメ

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SATOブリアンにごう

ひさびさの活動報告です。


肉の楽しみ方にも多種多様あることが分かってきたところで、今回は「隠れた名店」にお邪魔してきました。


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まだ世の中に今ほどの肉ブームが到来しておらず、"シャトーブリアン"という部位の名前を聞いてもピンとくる人が少なかった頃に、その美味しさを知り、その美味しさを伝えるため立ち上がった佐藤店主の愛の結晶のようなお店(だそう)です。
お店自体は2011年創業と若いながら瞬く間に一見さん予約困難店になってしまいました。
一見さん予約不可店になる前(もう寸前かも知れないけど)に私たちも常連さんに滑り込みたいところで、今回はその第一歩です。


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主役のシャトーブリアンを筆頭に、厳選された九州和牛の赤身肉を堪能できるおまかせコース料理で頂きます。



「これがあの部位!?」とびっくりするくらい美しいサシの入った赤身肉たち。
それなのにスタッフさんが焼いてくれたお肉を食べてみると、あら不思議(笑)!
「脂」感はほとんどなく、「甘み」として感じるのみです。肉もほどけるような柔らかさ。
日本の芸術作品である"和牛"の赤身はわざわざ熟成せずとも充分柔らかいわけなのです。


はー幸せ♪


ではお肉の連続写真をどうぞ(^^)


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タンもこんなに厚切りジューシーでやわらか。特製スパイスかからし醤油で頂きます。



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肉肉しさの王様、ハラミもこんなに厚切り!


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ハラミリフト。お醤油もコクがあってとても美味。生醤油特有の塩気の強さはなく、熟成のきいただし醤油って感じで後味すっきり。赤身肉の味をよく引き立ててました。



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中盤で早くも、名物シャトーブリアンを贅沢に使ったブリカツ登場!米、卵、パンにもこだわるSATOさんですが、パンも肉も柔らかすぎて境目がわからないほどです。悶絶。



牛さんに感謝しながら味わいます。咀嚼できる喜び、美味しいものを美味しいと感じられる健康な身体にも感謝。
食べるという行為はほんの刹那で、胃袋に入って仕舞えば終了。
なのにこんなにも幸せを感じるのは、きっと「食」が生きることの本質だから。
そしてそれは本能的な意味を内包しつつも文明社会において本能を超え、究極の「娯楽」として進化している。
そんな食の壮大な歴史に思いをはせる余裕など今はありません。
口の中のこの肉汁を味わうので精一杯なのです。




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ともさんかくがまたすごいサシですね


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こちらはおろしポン酢でいただくわけです。合わないわけがないけれど、サシが飛び切り上等なので脂っこさはやはりナシ。つまり脂っこさをおろしで引き算という常套手段ではなく、コレは上品+上品の足し算ですね。


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つづいてここまでのお肉と比べると圧倒的赤身感のヒレ!



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この厚切りヒレをなんと濃厚な弾力抜群の黄身で絡めてすき焼き風にいってしまうとな!あまりない組み合わせだがいかに!?


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やばいですー。この赤身感でこの柔らかさはすごいですー!卵も濃厚な甘みで、これでもかと言わんばかりの足し算!


お肉に合わせワインも豊富に揃っているのですが、肉の高級感の割にはリーズナブルな5000円以下のワインが多く、こちらも店主のこだわりを感じました。
この他にもサラダやら追加お肉やらを頂いて大満足したところで、ついに真打ち「ブリメシ」の登場〜!!

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なんでシャトーブリアンとウニを合わせてご飯にのっけようと考えたんでしょう。間違いなく美味いけど。


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幸せな景色。ご飯にはニンニクバター醤油もかけちゃうんだよ。



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ご馳走様でした!!



「隠れた名店」篇は来月もありますよ!
それゆけ肉部!
テーマ : 焼肉
ジャンル : グルメ

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米沢牛で締め括る2年




仙台に居た頃、職場の上司が教えてくれた米沢牛懐石料理のお宿。


前回行ったのは仙台から埼玉への異動の前、つまり2年前。


今回、また異動前にお休みを頂けたのでこの機会に!とリピートしてきた。





この宿の素晴らしさ如何はもはやここで語る必要もないくらい、数多のウェブサイトやらブログやらで紹介されている。

個人的に感慨深かったのは、2年前もサーブしてくれた若い女性スタッフが今年もかわらない笑顔で対応してくれたこと。
爽やかで若々しいその印象はそのままに、2年前よりも少しその笑顔に自信というか、深みのようなものを感じられた。

おそらく同じくらいの年代なのであろうその方が2年前、29を前にした私たちに「若いお客様はあまり多くないので嬉しいです」と語ってくれたのを思い出す。

あれからもう2年も経って、自分はもうすぐ31になろうとしているんだなあ。




私たちは良くも悪くも大人になった。
"悪くも"が表すところは焦りを伴う渇望や貪欲さが弱まったところだ。その点に関しては認めざるを得ないが、それは大人という歓喜に満ちた世界と表裏一体。





私は今、すごく楽しい。
30の大台に乗ってから、20台にはなかった人生の面白さを沢山知った(知ってしまった?)し、楽しみ方もだいぶ上手くなった。
20台の時より確実に楽しいと言えるし、未来への希望、ワクワクも増している。





余裕が出来た、と言えば聞こえは良いが、要は渇望、飢えの程度が焦りを伴うほどのものではなくなっただけ、ということかも知れない。
いつまでも乾きの癒えない人生こそがとんでもない大仕事を生み出すのかも知れない。しかしそんな人生は苦しそうだし、少なくとも私のやわな性根には耐えきれなさそうだ。





それに、常に何かに追い立てられるようもっと、もっとと求めていた自分には、どこかなにも為さずに老いることへの恐れがあったように思う。
しかし年を重ねることはむしろ楽しいことだと、知ることが出来た。
体力だってまだまだ向上できる。要はやる気と、やるかどうかだけだ。
山やクライミングに関しても、仕事に関しても、この余裕は、そもそも経験値や実力が上がったからこその余裕だ。そう思う。
強ければ強いほど登れるところが増えて、行ける場所が拡がって、楽しくなるのは当然のことだ。


だが、経験値のことを語るのは時期尚早、人生の大先輩から見たら「まだまだひよっこのくせに」と失笑されてしまうだろう。20台の子供時代と比較すればワクワク度が高い、という程度の話ということでお赦し頂きたい。



出来ることが増えるほどにやりたいことも増えていく。モチベーションはまさにうなぎ登りだ。


時の宿で時を忘れ、これまでの時の使い方に思いを馳せる。
次にすみれを訪れる時は二人、どんな素敵な大人になれていることだろう。ね。


テーマ : 肉料理
ジャンル : グルメ

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肉部まとめ

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肉を食すことを、学生の部活動のように真面目な取り組みとして行う。
これが肉部の基本理念です。
当ブログではこれまであまりちゃんとした報告をしてきませんでしたが、これからはもっと肉ブログとしての記事を充実させていこうと思います。
ということで、今回は肉部まとめです。

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まずは部員紹介。

部長がちっぺ
で副部長がペコマ。
以上2名!

肉部は正規部員募集中です☆

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つぎに設立の経緯。


生まれつき肉好きだった2人は学生時代から週1~2くらいで焼肉屋に行っていました。でも学生時代はひたすら量と安さを求めるだけの”偽”肉好きでした。つまりこの時期の焼肉屋通いは肉部活動にはカウント出来ません。

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偽か真か、その違いは正に、そこに愛があるかどうかです。
そう考えると、私たちが本当の意味で真摯に肉と向き合うようになったのはごく最近。
自覚が芽生え始めたのは恐らく、2012~2013年の仙台で過ごした時期です。職場の上司に肉好きが居たのも一助になったかも知れません。
でもあの肉に出会い、あの本に出会うまでは「いい肉を突き詰めるとどんどん油っこくなるだけ」とかいう素人考えをまだ持っていました。

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そう考えると肉部の発足は2013年7月29日、といえます。

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この日、私たち2人は「時の宿 すみれ」という米沢牛懐石料亭宿に泊まり、肉への愛に溢れた極上の肉フルコースを満喫した後、ラウンジにあった「和牛道」という1冊の本に出会いました。

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そこに記されていたことを読んだとき、正に目から鱗が落ちるようでした。
なぜ和牛が芸術品と呼ばれ世界中の人から愛されるのか。
肉の美味しさとは何か。
本当にいい肉とはなんなのか。

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今まで肉の奥深さも知らず、ヨダレを垂らしながら「にくさいこ~!(°∀°)」とか言っていた自分が恥ずかしくなりました。
この日をもって私たち2人はただの肉好きから、肉部の部員へと生まれ変わりました。
こうして走り出した私たちが、設立からこれまでに行った肉部の公式活動について、以下にまとめてみました。

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<肉部公式活動>

2013年度
7月29日 時の宿 すみれ


2014年度
1月3日  南青山 よろにく
2月11日 南青山 よろにく
3月29日 南青山 よろにく
4月11日 浜松町 焼肉くにもと
4月26日 南青山 よろにく
6月1日  南青山 よろにく (ゲスト:ミキティ)
7月12日 末広町 生粋
7月26日 南青山 よろにく(ゲスト:ヒロあわわ)
8月29日 新宿柳苑
9月27日 南青山 よろにく
10月5日 池袋 やざわ
10月14日 南青山 よろにく
11月22日 銀座 宮地
11月29日 狭山 肉道楽 さか井(ゲスト:ミキティ)
12月7日 所沢 さくら
12月26日 蒲田 牛吟(ゲスト:おやじ)


2015年度
1月3日 ウルフギャング・ステーキハウス 丸の内店
1月11日 Bistro&Bal HOUSE 狭山店
2月7日  南青山 よろにく(ゲスト:父母)
2月20日 蒲田 バル肉寿司
3月22日 Bistro&Bal HOUSE 狭山店

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非公式、部会利用店

仙台 伊達哉
仙台 花牛
所沢 和っ黒
所沢 永翔苑
航空公園 焼肉遊膳モランボン
表参道 元祖蒸し鶏屋 ゆげ鳥

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ということで、いろいろ書きましたが、要は肉が好きというだけですね。
これからもうまい肉をもとめて突き進みます!

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いい店ってなにか

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ペコマが肉の話をしているので、私も食べ物の話がしたくなった。
「いい店」、ひいては「うまいもの」ってなんなのか。
ほかにやらなきゃいけないことが沢山溜まっているというのに、朝っぱらから駄文を垂れ流す。


先日、家の近くの焼肉屋に行った。
その日はやたらとワインが飲みたくて、少しいい肉を出すその店ならワインリストもあるだろうということでそこを選んだ。
焼肉屋を特集しているガイドブックにも載っているような有名な店だ。
案の定、ワインリストはあった。
肉も最高級なのでとても美味しい。
だが結論から言うと、その日そこで「うまいもの」を味わうことは出来なかった。


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まず、メニューにある希少部位の美味しそうな肉を選んでオーダーすると若い店員がきいてくる。

「塩とタレはどちらになさいますか」

そこで当然のごとく私たちは聞き返す。

「どちらがオススメですか」

うまい肉というのは当然それそのものが美味いのだが、美味い肉を出す店である以上、肉を美味しく食べてもらいたいという店側の心構えが重要だ。実はいい肉でも美味しい調味料でもなく、この「心構え」こそが「いい店」にとっての最重要事項なんだと思う。

以前このブログに登場している南青山「よろにく」が、そして今まで訪れた「いい店」の数々がそれを教えてくれた。


しかし店員は言った。


「うーん・・・」


言った、というか、言葉は発さなかった。たぶんバイトだろう。そしてバイトにまで教育が行き渡っている店ではないのだろう。
値段もそれなりの店ではあるのだが、その時点で全て察した私たちは、まず求めるランクを心の中で下げざるを得なかった。ないものを求めても虚しいだけだから。

だが、そのあとにも言葉は続かなかった。


「そうですね・・オススメはないんですが・・」


ここから先は、はっきり言って人間性の問題かなと思う。ハッタリでもなんでもいいから、押し黙るよりは何かしら喋ったほうがいいと思う。社会人なんだし。


ということで、店の値段感覚から我々が期待していたものはもう望まなかった。だが、相変わらずワインを飲みたい気分は萎えなかった。


どうやらちょっといい肉を出す焼肉屋は美味しくワインを飲む場所、という方程式が勝手に出来上がってしまっていたようだ。でも最近の焼肉屋は一昔前とくらべ明らかにそういう方向へ進化している。店の内装だっておしゃれだし、煙くて臭い場所ではない。今なら付き合いたてのカップルだって気後れすることなく入れる店になっているはずなのだ。


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そういうわけで、私たちは最初に頼んだ肉が半分を過ぎた頃、ワインリストを持ってきてもらった。
ワインリストをおいているだけでなく、そこには5桁レベルのワインもリストアップされていた。
私たちはその中から6000円台のワインを頼んで、残りの肉を焼きながら楽しみに待っていた。



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しかしもう肉が残りわずかとなってもワインは来なかった。
けっこうお腹いっぱいになっていたし、追加で肉を頼むつもりはない。
このままでは最後はワインだけになってしまうだろう。


6000円台のワインをがぶ飲みするのはあまりにも悲しかった。だから店員を呼んでワインをキャンセルし、帰ることにした。
しかし店員は驚くべき言葉を発した。


「ワインはもう開けてしまいましたので、キャンセルは出来ません」


6000円台のワインを客の見ていないところであけちゃうのって、普通なんだろうか。
大抵は席にワインを持ってきて、見せて、(店によってはテイスティングをするかどうか聞くこともあって)こちらですねと確認して、あけて、注ぐのでは?


その日の私たちのテンションやリズム感とその店は大きくずれてしまっていた。仕方なく私たちはそのワインの栓をきゅっときつく締めて横にしないようにして持ち帰り、家でゆったり美味しく飲んだ。


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美味しいものってなにか。
雪山で脱水状態になり、狭いテントの中で作って飲む水はあんまり美味しくないけど美味しい。
小川山で食べる肉は最高にうまい。
よろにくで食べる肉も最高にうまい。


超グルメな人は別として、我々凡人の舌の性能はたかがしれている。
つまり、ただ本当に美味いものを美味いと感じられるかどうかは非常に難しいのだ。
「美味い」とは「楽しい」なのだ。
「いい時間を過ごせた」こそが「美味い」なのだ。


だから食事は総合芸術だと思う。
いい店はいい素材を出すだけでなく、その総合芸術を成り立たせないといけない。
でないと素材の良さが死んでしまう。
店には店のコンセプトがあるから、煙につつまれ涙を流しながらホルモンを食べるのだって一興だ。
だけど、料理の値段と店の品格はある程度比例しなければならないと思う。
やすいものを出す店がおしゃれでも構わないが、その逆はよくないと思う。
高いものを出すならそれに見合うだけのサービスが必要だ。
食事が総合芸術である以上、私たちは素材そのものにお金を払っているのではなく、店のサービスも含めすべてを総合した何かにお金を払っているのだから。


こうして考えると、「いい店」というのはまた人によっても変わってくるということになるだろう。
これからもいい店との出会いを大切にして、このブログで紹介していけたらいいな。


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プロフィール

chippe

Author:chippe
chippeのブログへようこそ!
2006.10 山歩きをはじめる。
2007.9 クライミングをはじめる。
山岳同人「青鬼」所属のゆるふわクライマー。

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