2018 3/10〜11 東北ツアー 二口渓谷 「風の洞」 , 蔵王仙人沢 大氷柱

この週末は、知り合いTさんの東北ツアーの計画に便乗させてもらい、強強さんたちに混ぜてもらってアイス、ミックスのゲレンデで遊びました。


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行きははやぶさでGO!


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二口渓谷の奥の方のエリア、「風の洞」。


2011年から二年間仙台で暮らしてはいたものの、当時はまだダブルアックスのクライミングをはじめたばかりの超初心者。せっかく二口渓谷とか黒伏山とかに通える環境にあったのに、一度も行かないまま二年が終わってしまいました。
蔵王仙人沢も一度だけ連れていってもらい、大氷柱をTRでお触りしたのみ。


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下までつながるのが稀という氷柱"二刀流"は今期完全氷結し登られたものの、この日はすでに上部が離れて独立したタワーに。恐ろしくも見事な、まさに壮観でした。このハングから絶え間なく注ぐシャワーが風にあおられ、隣のミックスルートを登っているとびしょびしょに!


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はじめに登ったアイスルート、"独眼竜"。



いつか必ず再訪したいなと思っていて、少しずつではありますが自信もついてきた今日この頃、この計画を聞いてとびついたわけです。


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フィジカルブラザーズM7-?


はじめての二口渓谷はとても刺激的でした。
圧倒的などハングにハンガーがたくさん。まさにスポート的ゲレンデです。アイスやミックスのラインは氷が結構溶けてしまっていてシーズン終わりといった感じでしたが、私もTRで1本だけお触りさせてもらって「たのしい!」と興奮しました。


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出だしはガバガバなんだけど、氷に入る手前、最終ピンの周辺が手も足も悪かった。ひさびさどパンプ!


WIも楽しいし、完全なドライも面白いけど、やっぱりミックスが一番達成感があって充実します。色々出てくる感がいいのかな?
岩から氷に乗り移る系ルートは去年のカナダで初体験して以来、明らかに好物だと思います。自然な造形の弱点をついて登る感が冒険ちっくでたまりません!
エリアもいっぱいだし、来季はもっと早い時期から通っちゃいたいです。今から楽しみです。


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大氷柱!


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お天気も最高でした。


二日目の仙人沢も、五年ぶりという感慨がありました。しかも大氷柱は二段目まで氷がつながっているという大変レアな状態で、氷が途切れ完全に雪田となる最上部までつなげて登ることが出来ました。
シーズン終盤ということもあり、本来つるっとした凸面のはずの核心部はかなり掘削作業がすすんでいて、クライミング自体は簡単でした。かつ氷質がよく、スクリューもばちぎき。
氷の難しさからいったら、錫杖2ルンゼの最終ピッチの氷壁が今シーズン最難だった気がします。


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ファンチャイムをトライ中のNさん。氷と岩の境界線を豪快に登るどハングM9!私もこれ絶対登りたい!と思いました。来シーズンの目標!!


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広いし綺麗で安かった!


土曜日の夜は蔵王ライザワールドの素敵なロッジに泊まって7人で大宴会でした。
食当Oさんの手際のよさと料理の旨さに感動!
お酒も強いのばっかり、明らかに飲みきれない量あります(笑)。
コンペでガンガン活躍されている強強さんたちとトレーニング談義で盛り上がり、腕相撲して、夜更かししました。


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宿の手配から食事まで、今回は何から何まで任せっきりでした。ありがとうございます!


私は山歩きからはじめて、バリエーション登山をやりたくなって、そのためにフリークライミングをはじめました。
私の中ではクライマーの頂点はアルパインクライマーです。そして強いアルパインクライマーは例外なくフリーも強い。
高いフリー能力こそが山中での安全なクライミングにもつながるので、フリーをおろそかにしては駄目だというのが持論です。
数年前までTNF Cupに毎年出ていたのも、フリー能力を維持するモチベーション作りの一環でした。


同じアプローチが、きっとアイス、ミックスにも言えるんだろうなとは思います。アイスコンペに出ることにして、そのために人工壁で練習すればきっと山のミックスもより早く、安全に登れるようになると思います。
でも、コンペのために全力を尽くすことって、思っている以上にたくさんの時間とその他諸々が犠牲になります。
それはボルダーコンペに出続けていて年々痛感し、結局二年前の大会を最後にTNF Cupに出るのをやめました。


たぶん、ここ数年で私のやりたいことはほぼはっきりしたので、"アイスコンペ"はとりあえずいいかな、と思っています。
山と外岩で、楽しくこつこつ技術を磨いていきたい。


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最終日の夜も仙台に一泊。利久で晩酌セット。


私はこの3月いっぱいで今の職場を退職します。
卒後九年、大学在学中から数えたら十五年も今の組織にお世話になりました。
その恩は深く感じているし、今後も何らかの形で還元できたらという気持ちはあります。
でもひとまずこれからの二年は、自称"Climbing Bum"として、山中心で生きて行きたいと思ってます。
今までは「休み取れないし」とか「今の自分じゃ実力不足だし」みたいな逃げ腰のところがたくさんありましたが、
これからの二年のモットーは"とりあえず行く!やれるだけやる!"です。
(あ、モチロン"安全第一"です)


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帰りはやまびこでゆっくりと。平泉うにめし!


というわけで、5〜6月は憧れのアラスカに行ってみることにします。


旦那さんは当然、そんな長い休みは取れません。その2ヶ月は別の青鬼メンバーと行動するつもりです。
山をはじめて十年、ペコマとずっと一緒に歩んできました。
経験も実力(?)もほぼ同じ(体力は雲泥の差だけど)。ずっと同じ方向を向いていて、いろんな山に登ってきました。
趣味も価値観も同じでいいね!って、色んなひとに言われてきて、とてもレアなことだし幸せなことだなと、私もそう思っていました。
でもここ最近は、ほんの少しずつ、"山への向き合い方"において二人の間に違いが出始めています。
二人とも山登りがライフワークだし、でっかい壁を登りたいし、冒険がしたいのは同じです。
でも、たぶんですが、ペコマにとって最優先事項は山じゃなくなりつつあります。
仕事だったり、社会的地位だったり、実際の山登り以外の方法で山と深く関わる方面だったり。
十年二十年先を見据えて地にしっかり足をつけて生きてます。


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アンド仙台牛サンド!食べ過ぎでしょ!


それに比べ私は、はっきり言って子供です。
こんな年になっても、私にとって最優先事項は登ることで、それ以外の社会的なことは正直どうでもいいです。今は。
でも、そんな勝手ができるのも、一番身近に最良の理解者がいるからこそです。
社会的なことはどうだっていいですが、家族が最優先事項なのは言うまでもありません。


というわけで、今カナダにいる遠征のパートナーとは別に、日本でさらなるトレーニングを・・と行きたいところなのですが、
初の遠征で色々準備を進めていくうちに、分からないことだらけ、考えなければいけないことだらけだということを自覚しはじめました。
とりあえず、一番大事(?)なところで、履いて行く靴がありません(笑)。
ダブルブーツは私の足じゃサイズがないみたいです。
歩きメインなら大き目でも我慢できるけど、クライミングするのは厳しいので・・・。
検討した結果、今のバツーラにオーバーシューズが最善という結論にいきつきました。
ということで、蔵王から帰ってきて早速ババシカに行き、バツーラをドナドナしてきました(泣)。
オーバーシューズを作ってもらうには靴とアイゼンを預けなければならないそうで、しかも1ヶ月近くかかるらしい・・・



来週からは、スキーとフリーかな!・・計算通り!(嘘)

海谷駒ヶ岳 カネコロン 敗退記2 〜氷は生物〜 本編、エピローグ

2/23(金)
糸魚川シーサイドバレースキー場には朝9時半くらいに着いた。
すでに陽は高く昇り、街全体が神々しいほどの朝日で光り輝いている。車内は暑い。

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逆光で眩しい駒ヶ岳方向を見上げると、真っ黒な壁に青白い氷瀑がくっきりと浮かび上がっていた。
昨日から気温が高いのが気になる。今日も体感で気温はかなり高そうだ。
冬晴れというよりは春の陽気を思わせる。


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林道の除雪終点付近、この日車で入れた最奥地点にて荷物をデポ後、車は糸魚川シーサイドバレースキー場の第四駐車場に停めて歩いた。



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除雪終点からはスキー。なんやかやで11時過ぎ頃アプローチ開始。


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徐々に近づいてくる巨大な氷瀑に気持ちが高まる一方、あまりに暖かな気温と、照り付けられている氷が心配でならない。



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暑い!


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はじめは林道、その後緩やかな尾根なのでアプローチではスキーの機動力が活かされる。


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ここ一週間は降雪がほとんどなく、前日に25cmほどの積雪のみ。雪崩の不安はあまりない。
はじめは西尾根沿いに上がっていき、途中で尾根を少し右に外れて樹林帯を繋ぎ登った。


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標高800mくらいで、斜度が上がりスキー登高がきつくなってきたころ終了。ここでテントを張ることにした。
ここからなら、沢地形の側壁をつめて氷瀑まで直接アプローチできる。

このとき時間は14時過ぎ。ペコマが残って幕営準備。私は氷瀑まで偵察に出かけた。
沢地形に入り込み過ぎないよう、尾根の側壁をトラバース。雪は腐ってまるで春山。
ところどころ岩肌が露出して小さく雪崩れた跡が見られた。

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眼前に迫る大氷瀑。一応、全崩壊することなく、二週間も待っていてくれた。
一目でラインは見出せた。3Pでいけるだろう。だが近づけば近づくほどに、水の流れる音が大きくなり、落雪落氷が気になり始める。


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近付いてみる。1P目の傾斜が変わるところから上は、まあ何とかもちそう。
でも最下部はめっちゃ薄い。しかも中は水が流れてるっぽい。なおも照り付け、まったく隠れようとしない太陽。
右から左まで、均一に薄そう。でも行くとしたら右から・・?
うわ〜・・、と眺めていると、氷片がひゅんひゅん降ってきた。
長居は無用、と退散。今夜再結氷してくれることを願うしかない。


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テン場に戻り、まだ沈もうとしない太陽を恨めしく思いながらペコマと合流。
いつもなら有り難く感じる冬山の太陽が今はただただ恨めしい。
ペコマ「おかえりー!どうだった?」
ちっぺ「うん、でかかったよ。」
ペ「状態は良さそう?」
ち「まー、うん。薄いよ。一番下はかなり薄いかなー・・」


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煮炊きをしながら作戦会議。
明日も気温が高く、よりによって雨予報だ。
この標高なら氷にも雨が降り注ぐ可能性はある。
そうなればもう今シーズンのカネコロンは終了だろう。


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しかも天気予報では明日9時から降り始める。雨の中登攀はいやだし、青年団バンドの下降も怖そう。
そもそもあの溶けかけの氷を日が高い中登るのも嫌なので、夜間登攀にしようということになった。
ペコマは今シーズン初のダブルアックス。
ペ「正直、サクサク登る自信はないよ。バーチカルはアックステンション交じりになると思う」
私の全リードもそれとなく提案してみたがそこは譲らず(笑)。
核心となりそうな2P目のピラーを私が、奇数ピッチをペコマがリードすることにした。


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夕食を終えて8時前には就寝し、0時起床、1時半出発。
夜間の風雪は止んで、快晴無風。気温はやはり高く感じる。
月が沈んだ漆黒の夜空には冬の星座が煌めいていた。


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前日ラッセルしたし、夜には雪が締まってさらに歩きやすくなっているのを期待していたのに、腐ったままの雪がパックされたモナカ状態で時間がかかる。まっ暗闇にやっと薄ぼんやり氷が見えてきた頃には2時半近くなっていた。
やはりどこも薄そうだが、ペコマは左から行くという。グサグサの氷をならしてなんとか3本スクリューを設置しビレイ点とした。
3時登攀開始した。


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順調に登りすすみ、2本スクリューをとる。どちらもスカスカだが少しは効いている様子。
いったん傾斜がかわりマントルをかえすあたりまで来たところで、突如「どーん」という轟音が響いた。
と同時に地面が流れて行く。一瞬で何が起こったかを悟った。
やばい、埋まる!と本能のままに、壁に背を向け泳ぐ。
その間5秒くらいだろうか。流れが止まった。


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横にペコマが落ちている。
ち「大丈夫!?」
ぺ「痛ってぇー!」
生きているし元気そうだ。右腕を強く打ち付けたらしいが頭はうっていない様子。私はといえば、巨大な氷塊に埋まったビレイ点と繋がっており動けない。それと右側頭部がかなり痛い。
だが意識消失は無かった。たぶん問題ないだろう。


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見上げ、何が起こったかを確かめる。
傾斜の変換点からすっぱり氷が切れ落ちていた。下部の左半分が全部落ちたようだ。岩肌が露出し、水が勢いよく滴っている。リードしていたペコマはずり落ちる壁と一緒に落ちながら、「やばい、ちっぺが終わった」と思ったらしい。
この下敷きにならなくてよかった。
とりあえず壊れ方からは、第二波がきそうな雰囲気はなかった。
氷塊を壊してビレイ点を掘り出し、自由になってから、掘削作業を続けてギアやロープを回収し、何とかゴミは残置せずに済んだ。


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ペコマは腕の痛みが激しくなってきたようだった。肩が上がらないという。
テントに戻り、雪で氷嚢を作りアイシングした。痛み止めを飲んでしばらくすると少しマシになったようだった。
お湯を沸かしながら、溶け始めていた昨日の氷瀑と、さっき目の当たりにした破断面とが思い出される。この程度の怪我で済んだ幸運を喜ばなければならないのに、カネコロンを登れなかったという落胆と、そのほか色々な気持ちがないまぜになって私の心境は複雑だった。


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明るくなるのを待ってスキー下山を開始した。
この頃にはペコマの腕の痛みもだいぶ楽になったようで、どうやらただの打撲らしいことが分かった。


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下山後の遠景からも、なくなった部分がはっきりと見えた。


反省点は色々あるけれど、生きて帰れたからこそ貴重な経験になった。
正直悔しくて仕方ないが、全てを総合してこれが実力なんだと思う。
登れば日本海も臨めるというカネコロン。
こんなに素晴らしいロケーションで、こんなに巨大な氷瀑を、また必ずや登りに来たいと思う。


〜終〜


あとがき。

"氷はナマモノ"
要冷凍で、賞味期限は枠外に記載。
色々な氷質があり、地形もあり、薄いからだめとか厚いから安心とか単純にはいかない。
でも少なくとも"要冷凍"ではある。
常温保存したら腐る。
とくに気温の高いアイスクライミングはやはり気をつけなければなと感じました。
次こそは美味しくいただきます。

海谷駒ヶ岳 カネコロン 敗退記1 〜氷は生物〜 プロローグ

今年の冬は寒かった。


1月、2月は上空の寒気が強く、太平洋側も冷え込んで異常に寒かった。
それが功を奏してか、標高の低いところのアイスは発達が良いようだ。
1月中はフリークライミングに勤しみながら、そんなことを思いつつアイスクライマーたちの投稿を横目で見ていた。

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2月に入り、憧れのあの氷瀑のことが気になり始める。
頸城山塊、日本海側の豪雪地帯にある幻の氷瀑"カネコロン"だ。
標高は1500mに満たない、しかも南西向きの壁に、条件が揃った時だけ現れる150mクラスの大氷瀑。
春先になると村まで届く轟音をたてて崩れ落ちるらしい。
もしかして今年は凍っているんじゃないだろうか。

ふもとの村からその全景が遠望できるものの、東京からはあまりに遠いので見に行くだけで一苦労。
でも2月の3連休に、ペコマと白馬へスキーに行くことが決まっていた。
そうだ。白馬からなら、ちょっと寄り道程度に見に行ける距離だ。
ペコマに提案してみる。OKしてくれた。

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2/11、白馬岩岳から関温泉へ向かう途中、糸魚川へ寄ることになった。
糸魚川シーサイドバレースキー場の第三駐車場から、その姿が良く見える。
ドキドキしながら行ってみると、なんと氷はしっかり繋がっているようだった!
しばしその巨大さに見とれていると、辺りがガスってきてすぐその姿は見えなくなった。


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こうなったら、なるべく早くトライしたい。
この幻の氷瀑はいつ崩れ落ちるか分からないし、いつまた良い状態に凍るか分からない。
チャンスは逃したくない。
クライミングバム見習い期間開始を目前にしていたので、その翌週の平日にでもパートナーを探す算段をはじめた。
しかし、これには人生のパートナー、ペコマからの"STOP"がかかった。
「絶対、他のパートナーと登らないで欲しい」
はじめはどういう意味か、分からなかった。でもよくよく話を聞いてみれば、本当は、私が5、6月に他のパートナーと計画しているアラスカ行きだって反対したいと言う。これだけは譲れない。
たとえ日を改めてまた一緒に行くのだとしても、先にだれか他のパートナーと登るのは絶対にNG!だと。


そうか。
クライマーとしては、そんなの理不尽だ、と叫びたい。
でも私がこれから謳歌しようとしているクライミングバムは、家族の理解と協力あってこそのものなのだ。
それを再認識して、翌週のトライは断念した。


でもやっぱり登りたい。
登りたくて仕方ない。
次に行けるのが何年後になるか分からない。
考えあぐね、折衷案を提示した。
「なら、今シーズン一緒に行く?」


でもそれもとても身勝手な発想だった。
その提案した日程は、もともとビビアンたちと城ヶ崎へ行く予定になっていた。
だがペコマとトライするなら、もう今期その日程以外にチャンスは無い。
それをビビアンに打ち明けると、「アイスはタイミングだから」と快諾してくれた。
ああ、皆さま、身勝手な私を見捨てないでくれてありがとう。。


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2/19、錫杖の帰り(?)に、またカネコロンを見に行く。
週末の降雪で全体に白くなっており、そして氷もまだちゃんとしていた。
よし!予定通り決行。
2/23に入山し、2/24に登ることが決まった。
しかし今日は天気が良過ぎ。太陽が南西向きの氷に燦々と直射日光を浴びせている。
気温は低いけど嫌だな・・。


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除雪終点を確認。


あとで知ったことだが、今シーズンは2/10と2/17にすでに完登者が出ていた。
そりゃ、みんな考えることは同じだよね。


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相棒ノミックの刃をpureiceに換装しギンギンに尖らせる。
アイゼンの前爪は長いほうがいいので、スティンガー のfrontpointの換えを探す。
しかし都内では店頭から売り切れ、メーカーにも在庫無し。
仕方なく家に残っていた中で一番長い爪をしっかり研いだ。
スキーも積んで、2/23夜明け前に出発。
ロングドライブの先で、あの巨大な氷はまだ待っていてくれるだろうか?


〜つづく〜

2017 3/12 荒川出合 3ルンゼ ブライダルベール左の滝

ブライダルベールの左奥(右岸側)に2PのVIクラスの滝があると聞いていたので、二日目はそちらへ行ってみることにしました。


前日に偵察した感じでは丸々太って登れそうでした。しかも前日に"ブラべ"の核心ピッチをリードしたペコマが「今日はちっぺdayで良いよ」と言うのでワクワクさんです!
でも一応確認してみたら「両ピッチリードして良い」というわけではないみたい^_^;

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朝ご飯を食べてテントを撤収。幕営したところは路肩が広くなっていて、はたらくくるまもビバークしてました。


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3ルンゼ出合にはチャリが2台あってすでにブラべに取り付いているパーティが居ました。そこから左へ回り込んで行ったところに、ありました!3段になっているけどこれで1P分かな?2P目らしきものはとりあえず視認できません。


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その更に奥も凍ってるけど、つららは細くかろうじて地上に届いてるくらい。。これはやばそう!


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でもこっちは何とかなりそう。今日はちっぺdayということで、1P目と2P目、どっちが面白いのか判断つかないからとりあえず1P目をリードさせてもらうことにしました。


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1段目はシャンデリア状ですがそれほどスカスカでもなく、表面のつららを2層ほど壊せばすぐ良い氷が出てくる感じ。隠されたホールドに狙いをつけて手前の氷を叩き壊し、アックスの確かな感触を感じて「ひゃっほー」とか言いながらカウンター。たのしー!


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ってエキサイトしてたら、落氷に耐えかねたペコマが「もう無理」って言ってビレイ点を作り直し、ハングの下に逃げ込んで行きました。

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1段目のバーチカルを抜けていったん傾斜が緩むと2段目全体がよく見える位置に来ます。む?これは下から見た感じより悪そう・・。
ハング下に育った氷は上5メートルくらいを除いて完全に岩から離れており、厚みもあんまり無い様子。氷柱状の真ん中は水がしたたっていて微細なクラゲの集合体、ラインにはし難い。行くなら右か左だが、どっちも結合の甘そうなつららの集合体。右か、左か・・右か、左か・・。よくよく見ていたら右のほうが若干氷が白くて硬そう。上部は右側に岩が迫っているので、直上した時より早く安心できるのも右側だ。右に決めた!

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シャワークライムで毛手がすぐさま濡れ始めるが、気温が高くあまり気にならない。
しかし出だし10mくらいは思った以上にスカスカ!何度もアックスをふりながら、このまま壊し続けてたら全層なくなっちゃうんじゃないかと思うくらい。スクリューもガリガリいってくれるのは初めの数センチのみ。あとはスカスカスカ〜・・。何度かトライして、疲れるから諦めた。安心できるプロテクションがとれるまではそろりそろりと攀じ上がり、ヒヤヒヤしながら危険地帯を突破。ふぅ〜しびれた!


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3段目はとくに難しいところはなく、ロープスケール45mほどで1P目終了。あ〜楽しかった!!


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そして、あった!2P目あった!!こちらも短いけど面白そうです。

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情報の少ない場所を登るのはワクワク感が違うね!



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絵になる!けど木が邪魔!



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サクサクっと登り、お昼前に登攀終了。右岸側の木で懸垂して、奥に見えていたヤバそうな滝のラインを降りました。



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だから昨日に引き続いての晴天の中、美しい北岳バットレスを眺めながら、




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こーんな恐ろしい下降になってしまいました。




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2回目は滝の途中でアバラコフ。実地ではじめてアバラコフフックを使ったペコマは超楽しそうです!


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今シーズン、まとまってアイスをやってみて、自信もついたしアイスクライミングというものが何となくわかった気がしました。ヘルムケンフォールズみたいな奇妙奇天烈な凍り方でない限り、自然のアイスがハングすることはまずないので、難しさという点ではデシマルにしておそらく5.11くらい止まり。真面目にやっていればすぐに最難クラスに到達してしまうのでしょう。つまりその先にあるのはミックス、ドライ。「氷パート=癒しパート」というのも今なら納得できる気がします。
でも難しければ良いというもんでもないし、氷にはいろんな質があったり自然の造形美があったり、年や時期によっても形や難易度が違ったり、アイスならではの面白さがあるんだと思いました。
とりあえず、これでまた山の行ける範囲がぐっと拡がったと思います。

次の週末は層雲峡の予定。
そして4月はもっともっと山に行こうと思います!

2017 3/11 荒川出合 3ルンゼ 夢のブライダルベール アーリースプリング

かの有名な"ブラベ"がよく凍ってるという情報を得て登りに行きました。


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開運隧道から荒川出合まで9kmの林道歩き。トレランシューズで行きました。

先週ついにThe North Faceのアイシクルビブが見るも無残な壊れ方をしたところに、タイミングよく認定山岳医ユニフォームとして団体購入したPeak Performanceのヤッケが届いたので、早速この週末にデビューです。

足が全開に開くので暑くても大丈夫!たぶんアイゼン履いたままでも着脱可能。あと、トイレは背面サスペンダーを外すタイプでこちらも使用感GOODでした。
何より素晴らしいのは、ペコマとのペアルックからやっと卒業できたことだね!


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荒川出合から先は正にシーズン初めの除雪の真っ最中で、はたらくくるまの脇をすいませんって感じで通りながらアプローチ。出合から3ルンゼまでが思いのほか近くて通り過ぎてしまい、3ルンゼより上流にテントを設営しました。
登攀準備して"ブラべ"へ。おー!凍ってるねー!


シーズン初めから比べたら格段に慣れてきた今。かの有名な"ブラべ"も威圧感ゼロ。1年前にはこんなのリードするなんて想像もつかなかったのにな。行けるところが広がるって本当に素敵!
・・っていうか、今年のブラべが成長しすぎなんでしょう。核心の2P目も全面氷結してて寝てるし、なんか簡単そうです。グレードはよくわからないけどVIとかないでしょう。
こうなったらポーラーサーカスとか、でかくて長いのを登るつもりでスピードアタックだね!目指すはユージさんのNoseスピード記録超え!(むこう1000mでこっち100mだけどね!)


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とか思ってたら2P目を賭けたじゃんけんに負けてしまった。。
やっぱりじゃんけんは気持ちだ。
ということで1P目をちっぺリードでスタート!

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ペコマのストップウォッチで計測とかしてみる。結構頑張ったのに、それでもリード30分近くかかってしまった。
氷は硬くて表面が割れたりするけど安心感バツグン!


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高度感最高!北向きだから日当たりを気にせずお気楽で登れます。この薄暗い感じ、露出感、なんかカナダで登ったルイーズフォールに似てる!


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そして2P目。ペコマリードです。流石は「アイスは簡単」「動きが単調で面白味を見出せない」と豪語するだけあって(笑)、楽そうにサクサク進んで行きます。


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フォローで登る。シャンデリア状とはいえ、つらら同士がよく結合していてサクサク登れる。でも楽しい。やっぱりじゃんけんは勝っておくべきだった。いついかなる時もじゃんけんには勝たなければ駄目だ!


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ペコマは某氏の記録を読んで「ビレイは灌木」と信じ、某氏の真似をして「残弾1になるまで叩き込んだ」そうだが、「えー、灌木まで行けないし!」ってなったそうな。
見ると確かにトラバースは悪そう。最後の数メートルは傾斜が寝て易しいし、この悪いトラバースをする位ならスクリュー残してランナウトするよね、って感じだ。
「念のため1個残しといてよかったよ〜。だからこのビレイ点ね、すごく微妙だよ!」と楽しそうに語るのだった。



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ラストのピッチはちっぺリードで、フォロー合わせ14時半くらいにトップアウト。登攀開始が約10時半だったから4時間かかっている。この10倍はあるNoseの記録に遠く及びませんでした!!


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懸垂はブラべとアーリースプリングの間の灌木帯を降りて、70m2回で地上まで。いっぱい木を折ったりして奮闘的な下降でした。新しいヤッケが早くも真っ黒!(涙)


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この時、時間は15時半。まだ暗くなるまで2時間半ある!ということで、ヘッデン二人で1個なのにアーリースプリングに取付きました。後で知ったけど、上を登っているのも青鬼の二人でした。
結氷稀というアーリースプリングですが、この日はとても安心感のある厚い氷でただただ快適なクライミング。でも夕闇迫ってるのと2Pで登ったのとでふくらはぎ激パンプ、息も絶え絶えトップアウト。


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懸垂はさっきと同じラインで降りましたが途中で完全に陽が落ちました。ヘッデンは1人1つ持った方が良いよね!
ということで充実の1日でした!


明日はついに本命にトライ!

プロフィール

chippe

Author:chippe
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2006.10 山歩きをはじめる。
2007.9 クライミングをはじめる。
山岳同人「青鬼」所属。国際認定山岳医。
好きな食べ物:肉。

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